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一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会

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平成25年11月、西日本地区で初めての第3回「クックチルリーダー養成・認定講座」を実施しました。

平成25年11月、クックチルに関する基礎知識から工程ごとの調理技術、衛生管理を始めとする運営ノウハウまでを、セントラルキッチンの厨房現場での体験実習を交えながら、体系的に理解・習得いただくことを目的とした、第3回「クックチルリーダー養成・認定講座」を西日本地区で初めて実施しました。

講座は、まず11月14日(木)・15日(金)の2日間、福島工業株式会社の本社テストキッチンで、クックチルに関する基礎知識と調理の基礎技術の理解・習得を目指す基礎研修を実施。その後、11月25日(月)~27日(水)の3日間、株式会社メディカルフーズはぁもにぃのセントラルキッチンで、クックチルの調理技術や衛生管理などの実践的技能の習得を目指して体験実習するという、計5日間におよぶ密度の濃いカリキュラムに沿って行われました。

【基礎研修】

基礎研修の1日目は、当協会常務理事の楠見五郎氏が、自身の著書『フードサービスの課題とクックチルの活用法~飲食店、惣菜から給食分野まで~』と、(社)日本エレクトロヒートセンター発行『病院給食施設の設計マニュアル』をテキストとして「クックチルの基礎知識」についての講義を実施。医療福祉分野のフードサービスが抱える問題・課題の整理から、クックチルの定義や歴史、衛生管理の基本と安全性の根拠、また最新の情報として10月22日に改正された大量調理施設衛生管理マニュアルについても紹介されるなど、我が国のクックチル普及をリードしてきた第1人者ならではの貴重な講義をいただきました。

午前の講義終了後には、JA愛知厚生連海南病院栄養科の調理師長である鈴木晴夫氏が前日までに加熱調理し、チルド保存しておいた料理を、スチコンで再加熱し昼食として賞味体験。受講者の方々は、実際に病院で提供されているクックチルと真空調理で調理された料理の味と食感を確認し、その効果と意味を改めて実感された様子でした。

基礎研修スタート 楠見五郎氏による講義 賞味体験用に用意された料理の一部
基礎研修スタート 楠見五郎氏による講義 賞味体験用に用意された料理の一部

午後からは、鈴木晴夫氏と(株)生活デザイン研究所の小佛和行氏による「クックチル調理の基礎技術」、「新調理システムの概要」をテーマにした調理講習が行われました。はじめに、小佛和行氏による各調理方式の特徴と導入効果実現のポイントについての講義が行われ、続いて、鈴木晴夫氏によるスチコンの各モードを使用した、煮る・焼く・蒸す・炒める・揚げるといった加熱調理から、ブラストチラーによる急速冷却、冷蔵・冷凍保存までの一連の基本工程の実演を交えた講義を聴きながら、受講者自らが調理実習。受講者からは調理法や調理機器に関する活発な質問が講師陣やメーカー担当者に寄せられ、熱気に満ちた雰囲気の中で講習が進められました。

調理講習の後は、午前の続編として楠見五郎氏の講義が行われ、クックチルを実践するにあたっての基本ルールの確認から、それらを遵守するためのマニュアル作成の重要性とポイントまでを解説。システム構築におけるプロセス管理の大切さを再認識していただきました。最後に、ディスカッションタイムを設け、講義と実演内容の振り返りと質疑応答、情報交換等を行い、1日目が終了しました。

鈴木晴夫氏による調理実演 調理実習中のメーカーへの質疑 ディスカッションタイム
鈴木晴夫氏による調理実演 調理実習中のメーカーへの質疑 ディスカッションタイム

基礎研修の2日目は、「再加熱技術の実技」をテーマに、楠見五郎氏と小佛和行氏に加え、福島工業(株)の管理栄養士である青木そのこ氏を講師に迎えて、盛り付け方法や再加熱の実践技術を、実演を交えて講義いただきました。受講者の皆さまにも、前日に調理・保存した料理を利用して実際に盛り付け作業を体験いただくなど、前倒し調理から再加熱までの一連の作業工程を確認。再加熱カートによるポーション単位での再加熱とスチコンによるバルク再加熱との違いを始めとする、幅広い専門知識を学んでいただきました。

実技講習の終了後には、再加熱が完了した料理を昼食として試食。再加熱方法ごとの仕上がりの違いを実感いただきました。

楠見五郎氏による講義 青木そのこ氏による再加熱カート実技 小佛和行氏によるスチコン再加熱実技
楠見五郎氏による講義 青木そのこ氏による
再加熱カート実技
小佛和行氏による
スチコン再加熱実技

午後からは、楠見五郎氏による「クックチルの円滑な運用方法」についての講義を実施。生産計画の基本から加熱・冷却機器や冷蔵保存スペースの適切な容量の求め方まで、クックチルを円滑に運用するための諸条件を学習いただきました。
講義の後は、当協会事務局長の宮野鼻治彦氏が、東北大震災発生時の(有)みやぎ保健企画セントラルキッチンの事例紹介を通じて、災害時におけるクックチル調理の優位性についての説明を実施。

最後に、2日間の総括と振り返り、質疑応答、情報交換等の後、(株)メディカルフーズはぁもにぃセントラルキッチンにおける体験実習のオリエンテーションを行い、基礎研修を終了しました。

再加熱完了の料理を試食比較 再加熱カートにより再加熱された料理 ディスカッションタイム
再加熱完了の料理を試食比較 再加熱カートにより
再加熱された料理
ディスカッションタイム

【現場体験実習】

11月25日(月)から27日(木)までの3日間、「(株)メディカルフーズはぁもにぃセントラルキッチン」の協力を得て、現場体験実習を実施しました。

初日は、事務局長から3日間のカリキュラム内容の説明を行った後、(株)メディカルフーズはぁもにぃセントラルキッチンの代表取締役社長である藤原高志氏に、セントラルキッチンの概要を紹介いただきました。その後、セントラルキッチンの設備機器構成や調理工程を理解していただくため、事業統括部長の砂川和之氏に引率いただき、各エリアの見学を行いました。

見学の後は、セントラルキッチン内で野菜下処理作業を体験実習。下処理カードの指示事項に従って納品済みカット野菜の開封、ホテルパンへの計量・仕分け、下処理済み冷蔵庫への入庫までの一連の作業を体験いただきました。クックチル調理による均質な仕上がりを目指すため、ホテルパン単位での各食材の正確な計量と仕分けの重要さなどを理解いただきました。

オリエンテーションの様子 藤原高志氏によるセントラルキッチンの紹介 セントラルキッチン内の見学
オリエンテーションの様子 藤原高志氏による
セントラルキッチンの紹介
セントラルキッチン内の見学

昼食タイムには、休憩時間を短縮して楠見五郎氏から衛生管理やクックチルに必要不可欠な知識の復習を目的とする補習を実施。基礎研修で学んだ知識のより正確な理解・修得へのサポートを行いました。

午後からは、肉類・魚類の下処理作業を体験実習。十分に下味のついた肉への衣付け、臭みが取り除かれた切身魚の熱処理など、調理の仕上がりに対する妥協のない作業を実感いただきました。最後に、まとめとミーティングを行って1日目を終了しました。

楠見五郎氏による補習 野菜の下処理作業の体験 肉・魚の下処理作業の体験
楠見五郎氏による補習 野菜の下処理作業の体験 肉・魚の下処理作業の体験

現場体験実習の2日目は、前日に下処理を済ませた食材などの加熱調理と急速冷却の作業を体験実習。調理ゾーンでの作業にもさまざまな役割分担があること、セントラルキッチンならではの作業ボリュームなどを実感いただきました。その後の昼食タイムでは、前日に引き続いて楠見五郎氏による補習を実施しました。

加熱・冷却作業の体験① 加熱・冷却作業の体験② 加熱・冷却作業の体験③
加熱・冷却作業の体験① 加熱・冷却作業の体験② 加熱・冷却作業の体験③

午後からは、急速冷却を終え、製品冷蔵室に並べられた各料理のピッキング・出荷前のカート保管作業を体験実習。現場で実際に使用されているカード・帳票類の紹介・説明など、ロスの少ない出荷準備までの一連の作業の中味を確認いただきました。その後、テストキッチンに移動し、再加熱カートを利用するサテライト施設を想定したチルド盛付けの作業を体験実習。最後に、まとめとミーティングを行って2日目が終了しました。

ピッキング作業の体験① ピッキング作業の体験② チルド盛付け作業の体験
ピッキング作業の体験① ピッキング作業の体験② チルド盛付け作業の体験

3日目は、(株)メディカルフーズはぁもにぃセントラルキッチンの給食提供先である「神戸共同病院」を訪問し、サテライトキッチンの業務運用を見学。配送車から届けられた料理の保管、盛り付け、再加熱カートへのセッティング等の作業を見ることで、CK・SKシステムならではの効率の高い業務を体感いただきました。

 見学の後、(株)メディカルフーズはぁもにぃセントラルキッチンに移動。前日にチルド盛り付けをし、再加熱カートにセットしておいた料理を再加熱して試食いただきました。臭みもなく、身も軟らかいお魚の焼き物の仕上がりなど、受講者の皆さまは一つ一つの丁寧な作業によって作り上げられた食事の品質に、感銘を受けられた様子でした。

サテライト施設の外観 サテライトキッチンの見学① サテライトキッチンの見学②
サテライト施設の外観 サテライトキッチンの見学① サテライトキッチンの見学②

昼食休憩の後、基礎研修から現場体験実習まで計5日間に及ぶ研修の成果を確認するための修了テストを実施。答案の採点時間を利用して、セントラルキッチンにおける献立管理についての講義が行われ、全ての研修課程が終了しました。

最後に、修了テストの結果発表と認定証の授与が行われ、今回も見事全員が合格という結果をもって、第3回クックチルリーダー養成・認定講座は無事終了しました。

再加熱カートによる料理試食 修了テストの様子 修了式
再加熱カートによる料理試食 修了テストの様子 修了式

今回で第3回目の講座となりましたが、これまでと同様、関係者の多大なるご協力のもと無事に終了することができました。受講者の皆さまにとって、大変有意義な講座になったものと確信しますとともに、第4回目以降も多数の皆さまからのお申し込みをお待ちしております。

最後に、講師の皆さまや㈱メディカルフーズはぁもにぃセントラルキッチンのスタッフの方々をはじめとする関係各位に、心から感謝の意を表する次第です。

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